
院長:中村お気軽にご相談ください!
気がつくといつも同じ方向ばかりを向いて寝ているわが子。「これって大丈夫なのかな」と、不安になるお気持ち、よくわかります。特に第一子の場合は比べる対象もなく、深夜の授乳中にスマホで調べて、さらに不安になって…という経験をされている方も多いのではないでしょうか。
今回は、赤ちゃんの向き癖がなぜ起こるのか、その原因と、いつ・どう対処すればいいのかについて、詳しくお伝えします。


「自分の授乳姿勢がよくなかったのかも」「抱き方が悪かったのかも」と自分を責めているお母さん、まずはそのモヤモヤを一緒に整理しましょう。


向き癖で来院されるお子さんのご両親から「自分のせいではないか」というお言葉をよく聞きます。ほとんどの場合、授乳や抱っこが原因ではありません。正しい原因を理解して、落ち着いて対処できるよう、この記事でしっかりお伝えします
赤ちゃんをあおむけに寝かせたとき、意識して向きを変えてあげても、気づくとまた同じ方向に頭が戻っている——そんな状態が「向き癖」です。新生児期から生後数ヶ月にかけて、多くの赤ちゃんに見られる状態で、珍しいことではありません。
ただし、程度や原因によっては早めのケアが必要になることもあるため、正しい知識を持っておくことがとても大切です。
向き癖が続くと、いつも同じ方向に頭の重さがかかり続けるため、後頭部の片側だけが平らになる「斜頭症」につながることがあります。赤ちゃんの頭蓋骨は生後しばらくの間は非常に柔らかく、外からの力や圧力の影響を受けやすい時期です。
「うちの子もそうかも」と感じている方、まず向き癖の原因をきちんと知るところから始めましょう。
向き癖には、一つだけではなく複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。ここでは代表的な原因を6つに整理してお伝えします。原因を理解することで、「なぜうちの子はこうなのか」という疑問が解消されやすくなります。
赤ちゃんはお腹の中に約10ヶ月間、非常に狭いスペースで過ごします。その間、頭や首が特定の方向に傾いた姿勢が続くことがあり、生まれた後もその癖が残ることがあります。
これは決して珍しいことではなく、多くの向き癖の赤ちゃんに共通して見られる背景のひとつです。お母さんの行動が原因ではありませんので、安心してください。
分娩の際に、赤ちゃんの首まわりに一時的な負担がかかることがあります。特に吸引分娩や鉗子分娩などのケースでは、頸部の筋肉に影響が及ぶことも。
これが生後の向き癖につながる一因になることがあります。出産の方法そのものが悪いわけではなく、赤ちゃんの体がそれに反応しているだけです。
首の一方の筋肉(胸鎖乳突筋)が何らかの原因で硬くなってしまい、頭が一方向に傾いてしまう状態を筋性斜頸といいます。触れると首に硬いしこりのようなものが感じられることがあり、向き癖の中でも特に専門家による早期対応が必要とされるケースです。気になる方はお早めにご相談ください。
赤ちゃんは本能的に光や音、人の声など刺激のある方向に向こうとします。ベッドの置き場所や、親がいつも同じ側から声をかける習慣などが積み重なることで、特定の方向ばかりを向くようになることがあります。これは環境的な要因で、少し工夫するだけで改善につながることもあります。
首や頭蓋骨まわりの骨格・神経のバランスが、生まれた直後から微妙にずれていることがあります。これは目には見えにくく、健診では見落とされることも少なくありません。当院では独自の検査によって、こうした神経伝達の異常も確認するようにしています。
毎日の授乳や寝かしつけで、知らず知らずのうちに同じ方向からばかり行っていることがあります。これが直接の「原因」というよりも、もともとある向き癖を定着させてしまう習慣になっているケースが多いです。意識して反対側からも関わるようにするだけで、少しずつ変化が見られることもあります。
多くのご両親が一番気になるのが「このまま放っておいても治るのか」という点ではないでしょうか。結論からお伝えすると、軽度の向き癖は首がすわる生後3〜4ヶ月頃から、自然と改善していくケースも少なくありません。寝返りができるようになると、さらに改善が進む傾向があります。
ただし、頭の形のゆがみが目立ってきている場合や、反対を向かせようとすると強く泣いて嫌がる場合は、自然改善を待つだけでは不十分なことがあります。頭蓋骨がもっとも柔らかく変形しやすい生後6ヶ月頃までが、最も対処効果を出しやすい時期とされています。
「様子を見ましょう」と健診で言われたとしても、不安が消えないのであればそのままにしておく必要はありません。気になることは早めに専門家に相談するほうが、結果として選択肢が広がります。
向き癖自体はよくあることですが、次のような状態が見られる場合は、専門家への早めの相談をおすすめします。いずれも「もしかして…」と思い当たる節があれば、一人で抱え込まずに相談してみてください。
これらがひとつでも当てはまるようであれば、自然に治るのを待つよりも、早めに状態を確認してもらうほうが安心です。
専門家への相談と並行して、日常の中で取り組める工夫もいくつかあります。毎日の小さな習慣の積み重ねが、向き癖の改善を後押ししてくれます。
タミータイムとは、赤ちゃんをうつぶせにして過ごさせる時間のことです。首の筋肉をバランスよく使わせることができ、向き癖の改善だけでなく、首・体幹の発達にも非常に有効です。
必ず目を離さず、短時間から始めるようにしてください。生後1ヶ月を過ぎた頃から少しずつ取り入れられます。
赤ちゃんは声や光の方向に顔を向けようとします。いつも同じ側から声をかけるのではなく、苦手な側から積極的に声をかけたり、おもちゃや光で視線を誘導してあげましょう。
ベッドの向きを定期的に変えることも効果的です。
授乳のたびに「右から」「左から」と交互にしてあげることで、首に均等な刺激が入るようになります。縦抱きも横抱きも、どちらか一方に偏らないよう意識してみてください。
当院では、赤ちゃんの向き癖に対して、身体に非常に優しいソフトな手技で施術を行っています。首や頭蓋骨まわりの筋肉・神経の緊張を緩め、バランスを整えていきます。強い力は一切使いませんので、生後間もない赤ちゃんも安心して受けていただけます。
施術の前には必ず詳細な問診と検査を行います。どんな状態なのかをお父さんお母さんにもしっかりご説明したうえで、施術内容や通院の目安をお伝えします。「どのくらいで良くなる?」「何回通えばいい?」という疑問にも、しっかりお答えします。
| 対象月齢の目安 | 状態 | 対応の方向性 |
|---|---|---|
| 生後0〜3ヶ月 | 向き癖が出始めた時期 | 早期対応で改善しやすい |
| 生後3〜6ヶ月 | 頭の形のゆがみが気になり始めた | 専門家への相談が特に効果的な時期 |
| 生後6ヶ月以降 | 首がすわり、動きが増える時期 | 状態によって対応を検討 |
向き癖は、早く気づいて早く動くほど、改善への道が開けやすいものです。「まだ様子を見ていいのかな」「大げさかな」と思う必要はありません。気になるときに相談するのが、一番のタイミングです。
赤ちゃんのことで悩んでいるお父さん、お母さん、どうか一人で抱え込まずに、いつでも気軽に相談しに来てください。


遠方にお住まいの方に向けた、ご案内のページを用意しました。当院まで来られないという場合は一度お読みになってみてください。

