
院長:中村お気軽にご相談ください!
寝かせるたびに赤ちゃんの顔が同じ方向を向いてしまう。仰向けにしても気づくと右側ばかり見ていて、後頭部が少し平らになってきた気がする。そんな様子に気づいて、このまま様子を見てよいのか迷う方もいると思います。
ひろ接骨院・奈良院の中村晃大です。この記事では、赤ちゃんの向き癖が気になったときに、家で確認できること、無理に触らないほうがよい状態、相談を考えたいタイミングについてお話しします。
先に全体像を確認したい方は、赤ちゃんの向き癖の症状ページもあわせてご覧ください。この記事では、日常で確認しやすいポイントから順にお伝えします。


まず状態を確認しましょう
まず確認しておきたいのは、向いている方向がいつも同じかどうかという点だ。
仰向けに寝かせても右や左どちらかにばかり顔が向く赤ちゃんは少なくない。これは新生児期によく見られる様子で、多くの場合は成長とともに変化していく。
気づいたのが生後数週間であれば、まだ焦って対策を始める時期ではないと考えてよいだろう。まずは日々の様子を見ながら記録しておくと、後から変化を確認しやすくなる。
新生児が同じ方向を向きやすい理由はいくつか重なっている。
お腹の中にいたときの姿勢が生まれてからも残っていることがあり、明るい方や物音がする方に顔を向けやすい性質も関係している。授乳や抱っこの向きがいつも同じだと、その向きに体が慣れていくこともある。
部屋の照明の位置や、いつも同じ側から声をかけているかどうかも、向きの偏りに影響することがある。生活環境を一度振り返ってみると、思いがけない癖に気づくこともあるはずだ。
一方で、首の動きそのものに硬さがあるケースもある。
反対側を向かせようとしても嫌がって強く抵抗する、首の片側にしこりのような硬さを感じるといった場合は、生理的な向き癖とは別に考えたほうがよい。この場合は無理に動かさず、早めに医療機関へ相談したほうがよい状態だ。自己判断で伸ばす動きを続けるのは避けてほしい。
こうした硬さは筋性斜頸と呼ばれる状態と関連することがあるとされている。判断が難しいと感じたら、家庭で様子を見るより先に専門家へ相談したほうが安心できる。
次に見直したいのは、養育者側の抱き方の癖である。
授乳のときにいつも同じ腕で抱いていたり、抱っこのときに利き手側ばかり支えていたりすると、赤ちゃんの向きも自然と一方に偏りやすくなる。数々のご相談の中でも多いのが、赤ちゃんの向き癖だけを気にして、ご自身の抱き方の癖には気づいていないケースだ。
授乳の腕を左右で交代する、抱っこの向きを日によって変えるなど、養育者側の動作を少し変えるだけでも変化が出やすくなる。完璧を目指さず、気づいたときに少しずつ意識するくらいで十分だろう。
後頭部の形の左右差が気になる方も多いのではないだろうか。
新生児の頭はまだやわらかいため、同じ向きで寝る時間が長く続くと、その部分が平らになりやすい。多くは成長とともに目立たなくなっていくが、変化の程度は赤ちゃんによって差がある。
写真を定期的に撮っておくと、後頭部の変化を見比べやすくなる。急な変化がなければ、まずは経過を見ながら家庭での工夫を続けて問題ないだろう。
家庭でできる工夫はいくつかあるが、順番と線引きが大切になる。
体の向きを少しずつ変えてあげる、抱っこの向きを日によって変える、といった無理のない範囲から始めてみてほしい。一方で、窒息のリスクにつながる工夫は避ける必要がある。
次のような点は、優先順位を決めて取り入れる材料になる。
どれも無理のない範囲で続けることが前提だ。効果を急いで一度に色々試す必要はない。
家族で分担して向きを変える担当を決めておくと、日々の負担も分散しやすくなる。続けやすい方法から取り入れてみるのがよいだろう。
寝室の家具の配置を少し変えて、光や物音が左右どちらかに偏らないようにするだけでも、赤ちゃんの向きに変化が出ることがある。手間はかからないので試しやすい工夫のひとつだ。
うつぶせの時間を少しずつ作る方法もよく紹介されている。
目を離さず、短い時間から試すのが基本になる。機嫌が悪い日や体調が優れない日は無理に行わないようにしてほしい。首がすわる前の赤ちゃんは、様子を見ながら少しずつ慣れさせていくことが欠かせない。
数分から始めて、赤ちゃんの反応を見ながら少しずつ時間を延ばしていくとよい。無理に長時間続けさせる必要はないだろう。
体の使い方という視点も、意外と見落とされがちだ。
正直に言うと、頭の形だけに注目しがちだが、体幹や肩、股関節の使い方に左右差が出ていることもある。同じ方向にしか動きにくい状態が続くと、寝返りやその後の動きにも影響が出ることがあるといわれている。
院で赤ちゃんの様子を見せてもらうと、頭の向きだけでなく体幹がわずかに捻れていたり、骨盤が片側に傾いていたりすることが、向き癖とあわせて見られる場合がある。頭の向きは、体全体のバランスの延長として出てくることもあるという見方だ。
体の力の入り方に左右差があると感じる場合は、頭の向きだけでなく、体全体の使い方をあわせて確認したいところだ。日々の抱っこの中で、少し体をゆっくり動かしてあげるだけでも変化のきっかけになる。
体をひねる動きや足の蹴り方に左右で違いがあると感じたら、無理に矯正しようとせず、まずはその状態を観察することから始めてほしい。
期間の目安も気になるところだろう。
生後2カ月から3カ月ごろにかけて向き癖が目立ちやすく、首がすわる4カ月から6カ月ごろにかけて自然に変化していくケースが多いといわれている。ただ、この期間を過ぎても向きの偏りがまったく変わらない場合は、一度状態を確認したいところだ。
寝返りが始まる時期になると、寝ている間の向きも自然に変わりやすくなる。それまでの期間は、焦らず工夫を積み重ねる時期と考えてよいだろう。
次のような様子があるときは、家庭での工夫より先に相談を検討してほしい。
首の片側に硬さやしこりを感じる、反対側を向かせようとすると強く嫌がる、頭の形の左右差が急に目立ってきた、といった状態だ。医療機関では、必要に応じて詳しい検査が行われることがある。詳しくは医療機関で確認してほしい。
自宅での様子を写真や動画で残しておくと、受診時に状態を伝えやすくなる。気になる変化があれば早めに相談先へ伝えるようにしよう。
健診のタイミングで気になる点を医師に伝えるのもよい方法だ。日頃感じている小さな違和感も、遠慮せずに伝えておきたい。
一人で判断に迷うときは、身近な保健師や助産師に相談する選択肢もある。第三者の目で見てもらうことで、気づけなかった点が見えてくることも少なくない。
赤ちゃんの向き癖は、多くの場合成長とともに変化していく自然な過程だ。ただ、原因が生理的なものか、体の硬さによるものかで、対応の仕方は変わってくる。
まずは寝る向きや抱っこの向きを日ごとに変えることから始めてみてほしい。無理のない範囲で続けることが、赤ちゃんにとっても負担の少ない方法になる。
向き癖だけでなく、抱っこの仕方や体の使い方の癖も含めて確認したい方は、ひろ接骨院・奈良院へお気軽にご相談ください。

