
院長:中村お気軽にご相談ください!
生後まもない赤ちゃんを抱っこしていて「なんでいつも同じ方向ばかり向いているんだろう」と気になったことはありませんか?それ、もしかしたら向き癖かもしれません。
向き癖は赤ちゃんのほぼ半数に見られるとても一般的な症状ですが、放っておくと頭の形のゆがみが定着してしまう可能性があります。そして最近よく耳にするようになった「タミータイム」は、この向き癖の予防や改善に有効なアプローチとして注目されています。


奈良市でひろ接骨院を営む院長の中村晃大です。日々、向き癖で心配されているお母さん・お父さんからのご相談をたくさんいただきます。
今回は、タミータイムとはそもそも何なのか、どのような効果があるのか、そして向き癖の根本的な改善にはどんなアプローチが有効なのかを、できる限りわかりやすくお伝えしていきます。


タミータイムは首の発達にも頭の形にも大切な時間です。でも「やり方がわからない」「嫌がって泣いてしまう」というご相談が本当に多い。今日はそのあたりも含めてしっかりお伝えしますね
タミータイムとは、赤ちゃんが起きている時間に、保護者がそばで見守りながらうつ伏せの姿勢をとらせる活動のことです。英語で「tummy(お腹)」を下にして過ごす時間、というのがその名前の由来になっています。仰向けで寝ている時間が長い赤ちゃんにとって、うつ伏せになることは首・背中・体幹の筋肉を総動員する、いわば「体を使う練習」の時間になります。
アメリカ小児科学会(AAP)が1990年代からSIDS(乳幼児突然死症候群)予防のために「仰向け寝」を推奨してから、赤ちゃんが仰向けでいる時間は格段に増えました。その結果として頭の特定の部位に圧力がかかり続け、向き癖や頭のゆがみを持つ赤ちゃんが増えたと言われています。タミータイムはその対策として世界的に広まったアプローチです。
タミータイムには、赤ちゃんの発達において複数のメリットがあります。ひとつひとつ整理してみましょう。
仰向けでいる間に後頭部の特定の場所にかかり続ける圧力を、うつ伏せの時間を作ることで分散させられます。これが向き癖による斜頭症の予防に直結します。
うつ伏せになって頭を持ち上げようとする動作そのものが、首すわりやその後のズリバイ、ハイハイへとつながる筋力の土台をつくります。
自分の意志で顔の向きを変えられるようになると、向き癖自体が自然と解消されやすくなります。筋力の発達が向き癖の改善に直接つながっていくわけです。
「生後すぐからやっていいの?」というご質問は本当によくいただきます。答えはYESで、生後まもなくから少しずつ始めることができます。ただ、月齢によって適切な方法や時間が異なりますので、下記を参考にしてみてください。
| 月齢 | 方法・ポイント | 目安の時間 |
|---|---|---|
| 生後0〜1か月 | 保護者の胸・お腹の上にうつ伏せで乗せる「タミータイム・オン・チェスト」からスタート | 1回2〜3分・1日数回 |
| 生後1〜3か月 | 床にマットを敷き、顔の前においたおもちゃで誘導する | 1回3〜5分・1日合計20〜30分を目標に |
| 生後3〜5か月 | 首が安定してきたら時間を少しずつ延ばしていく | 1回5〜10分・無理のない範囲で増やす |
| 生後5か月以降 | 寝返りや手を伸ばす動作が出てきたら積極的に遊びの中に取り入れる | 遊びの中で自然に取り入れる |
タミータイムはかならず赤ちゃんが起きているときに、目を離さずに行ってください。食後すぐは吐き戻しのリスクがあるので、授乳から30分以上あけてから行うのがおすすめです。
「うつ伏せにすると激しく泣いてしまって続けられない」というお声はとても多いです。実はこれは珍しいことではなく、体幹の筋肉がまだ未発達な赤ちゃんにとって、頭を持ち上げる姿勢はかなりの運動量を要するからです。
嫌がる場合は、無理やり続けずに、まず保護者の胸の上にうつ伏せで抱っこするところから始めてみてください。それでも泣く場合は、丸めたバスタオルや授乳クッションを胸の下に置いて少し頭を高くしてあげると、頭を持ち上げる負担が軽くなります。焦らず少しずつ時間を延ばしていくことが大切で、1日の合計時間を積み上げていくイメージで取り組むとうまくいきます。
タミータイムの話をするうえで、向き癖そのものの原因についても知っておいていただきたいと思います。「どうしていつも同じ方向を向くの?」という疑問は、実は一言では答えられないほど複雑な背景があります。
当院でこれまでご相談いただいた赤ちゃんたちを診てきた経験から断言できるのは、向き癖の原因はひとりひとり異なるということです。主なものを挙げると次のようなものがあります。
これらが単独で、あるいは複合的に組み合わさって向き癖を引き起こしています。だからこそ、同じ「向き癖」という症状でも、お子さんによって適切なアプローチはまったく変わってきます。
「ドーナツ枕を買ったけど全然改善しない」というご相談も頻繁にいただきます。これらのグッズには赤ちゃんの寝る姿勢を固定する効果はありますが、向き癖の根本的な原因である筋肉の緊張バランスや体幹の使い方には直接アプローチできません。さらに、体を固定し続けることは寝返りや寝姿勢の変化を妨げ、運動発達を抑制してしまう可能性も指摘されています。グッズを試してみることを否定はしませんが、それだけに頼るのではなく、根本的な原因を確認することをおすすめします。
タミータイムは非常に有効なアプローチですが、すべての向き癖がタミータイムだけで解決するわけではありません。特に、筋性斜頸のように首の筋肉そのものに問題がある場合や、神経・筋緊張の左右差が原因になっている場合は、専門家による評価と施術が必要になることがあります。
頭蓋骨が柔らかく変化しやすい時期は限られています。生後6か月ごろまでが最も改善しやすい時期で、この窓を逃してしまうと改善に時間がかかるようになってしまいます。「もう少し様子を見てから」と思っているうちに、改善しやすい時期が過ぎてしまうことが一番心配です。
頭の形のゆがみが気になる場合、ヘルメット治療を検討される方もいらっしゃいます。ヘルメット治療は専用のヘルメットで頭の形を矯正する方法で、一定の効果があります。ただ、費用が30万〜50万円程度と高額で、1日23時間の装着が必要なため蒸れによる皮膚トラブルが起きやすく、赤ちゃんにも家族にも大きな負担がかかります。また生後6か月を過ぎると治療効果が限定的になるという特徴があります。
「費用が心配でまだ踏み出せていない」「病院で経過観察と言われたけど不安で待てない」そういったご相談を当院ではよくいただきます。ヘルメット治療に頼らずとも、接骨院での施術で改善が期待できるケースは少なくありません。
ひろ接骨院の施術では、赤ちゃんの体に負担をかけない優しいアプローチを用いています。首や体幹の筋肉の緊張バランスを整え、赤ちゃんが自然な姿勢をとりやすい状態に導いていきます。検査から施術まで、すべて私(院長・中村)が一貫して担当しますのでご安心ください。
実際に当院で施術を受けられた赤ちゃんとご家族からは、このような変化が報告されています。
向き癖は早期に適切に対処すればするほど、改善のスピードは速くなります。生後3か月などの早い段階で取り組み始めると、2〜4か月程度で良好な状態になることもあります。
軽度であれば、首がすわりはじめ寝返りができるようになる生後4〜5か月ごろに自然と改善することもあります。ただ、生後4か月を過ぎても改善が見られない場合や、頭の形のゆがみが目立ってきた場合は、専門家への相談をおすすめします。改善しやすい時期は限られていますので、早めに動いておくことが大切です。
1日の合計として20〜30分を目標に、数回に分けて行うのが理想的です。1回あたりの時間は短くても大丈夫です。授乳のたびに短いタミータイムを挟む、お昼寝前の覚醒時間に取り入れるなど、生活リズムの中に自然に組み込んでいくのがおすすめです。
強制的に首を反対側に向けるのはやめてください。筋肉を傷める可能性があります。おもちゃや声かけで自発的に顔の向きを変えるよう誘導するのが基本です。抱っこの方向を左右交互に変えること、授乳の向きを毎回変えることなど、日常生活のなかで自然に左右の刺激を均等にする工夫をしてみてください。
頭蓋骨が柔らかく形が変わりやすい生後6か月ごろまでが、最も改善しやすい時期です。とはいえ、生後12か月前後までであれば改善の余地は十分あります。「様子を見て」と先延ばしにすることが一番のリスクですので、気になったら早めにご相談ください。
「まだ様子を見ていいのかな」「ヘルメット治療しかないのかな」「病院に行ってみたけど経過観察って言われてしまって…」そんなふうに悩みながら夜中に検索しているお母さん・お父さんの気持ち、私はよく知っています。
はっきりお伝えしたいのは、向き癖は早い段階で適切にアプローチすれば、多くのケースで改善が期待できるということです。タミータイムは自宅でできるとても有効な方法ですが、それだけで改善しない場合でも、諦めないでほしいと思います。
赤ちゃんの体の変化は、大人以上にスピーディーです。改善しやすい時期を一緒に活かしていきましょう。一人で抱え込まずに、奈良市のひろ接骨院にいつでもご相談ください。


遠方にお住まいの方に向けた、ご案内のページを用意しました。当院まで来られないという場合は一度お読みになってみてください。

